考えながら解く

コメント等で連続して似たような質問がありましたので、まとめてお答えしたいと思います。

さて、いつも講座やブログでも伝えていることですが・・・考えながら解くことが必要です。
ただ、中々上手く伝わらないですが、「考えながら解く」というのは、普段からの訓練が必要です。いきなり、試験当日。知らない問題が出たから考えて解答が出る・・・そんな都合の良い解き方はありません。

「どうして特許法はこうなっているのか?」「商標法の考え方は?」というのを、普段から意識することで「考え方」が身につきます。

正直、今までそういう勉強をしてこない状態で、急に試験30日前位でそのようなことをしようとしても、おそらく出来ないでしょう。直前だと痛感するかも知れませんが、それより前に話している(ブログに書いている)ときは、皆さんそれほど危機感を持っていません。だから、あまり考えを巡らせていません。今入門講座を勉強されている方又は論文試験以降の勉強をされている方は、その感覚を身につける練習を是非して下さい。

最近は意識して伝えていますが、例えば

「条文は覚える必要が無い」

とはよく話します。しかし、

「条文を覚えるな」

とは言っておりません。詭弁に聞こえるかも知れませんが・・・これは事実です。条文を繰り返し読む、過去問を使って条文を学習することで自然に条文を覚えて欲しいのです。覚えている条文があれば、問題を早く解けるのは事実です。
受験生ですと、如何しても普遍的な勉強方法を欲しがちです。こちらも「何とかして上手いやり方は無いか」というのは日々考えております。しかし、早々上手くいくはず無いのです。

今の時点で、問題文を総て考えながら勉強していったら時間が足りないでしょう。ある程度パターン化されている問題は瞬時に解答し、解らなかった問題(初見の問題)を趣旨から考えていく必要があります。その、考える問題を減らすためには、過去問の学習=パターンの蓄積は絶対必要です。

上手くいかない受験生のパターンとして、どちらかに偏りすぎます。「過去問をつぶす」としたら過去問だけ学習する。趣旨から考えようとすると総て趣旨から考えてしまう。そうすると前者は点数が取れず、後者は時間が足りず・・・となってしまいます。

何事もバランスが大切です。「柔軟な考え」と「確かな知識」とをバランス良く使って問題を解いていくことが必要です。