今後について

今年の短答試験の結果から、今後についてどのようにしようか考えている方も多いかと思います。

まず、自分の事ですが、弁理士試験について自分が受験しているときは「3回まで」と決めていました。それは、特許業界に居たわけでは無かったため、仮に3回で受からなければ「自分は特許の世界に進んではいけない運命なんだ」と考えたからです。
良く書いてみましたけど、正直に書くと…「飽きる」からです。自分の性格上、同じ事を続けることができないと判断していました。したがって、3回受けた段階でどのようにするか見つめ直すつもりでした。幸運にも2回で合格しましたので、見つめ直すことは無かったです。

一方、弁理士試験合格後、3種類の試験の学習を始めた事があります。スキルアップ+時間ができたためです。しかし、どの資格試験も入門講座の途中で挫折しました。理由は、将来的なビジョンが見えなかったこと、時間がとれなかったこと、あとは性格的に面倒臭くなってしまったからです(元々やる気無い性格です)。
結局「弁理士」として仕事ができている以上、敢えて他の資格に無理してまでも挑戦する意味が見いだせなくなってしまった・・・ひとことでいうと逃げてしまったわけです。

この諦めてしまった資格試験。今思うと「もう少しまじめに勉強しておけば良かった」「合格しておけばよかった」と考えています。「あのとき、どうしてもう少し続けられなかったのか?」と今になって思っています。「弁理士」としての仕事はできていますが、やはり他資格も取得しておけば違った道もあったのかな?と思っています。

そういう後悔があるため、自分としてはやはり皆さんに弁理士試験に合格して欲しいのです。最初資格試験を目指そうと思う理由はそれぞれですが、何か強いモチベーションがあったわけです。それを、たまたま受からなかった(そう、たまたまなのです)という理由だけで、人生が変わってしまうというのはもったい無い気がします。
仮に、弁理士の道に進まないのであれば、「合格」して弁理士にならなければ良いのです。「受からなかったから弁理士にならなかった」というのは、本当に残念です。単なる紙の試験の結果で人生を左右してしまうのはもったい無いと思っています。

とくに今年試験が難しくなったため、今後について考えている人も多いかと思います。しかし、これが合格率30%だったら、確実に合格していましたか?ということです。問題が易しければ今年合格している人ももっと点数が取れることになります。本当に合格率が低かったから合格しなかったのでしょうか?
現実に口述試験は合格率が高いにもかかわらず、残念な結果となる人も多いわけです。一概に合格率で片付けることはできないでしょう。

もし本当に来年合格したいのであれば、まず「現状」をしっかり見つめるべきです。それは「解らない」ことを明らかにすることです。受験期間が長い人、合格ボーダーギリギリの人ほど「解っているふり」をしています。間違いを恐れています。基本的な事は知っていますよってすましています。

しかし、勉強している途中では解らなくて良いのです。間違えて良いのです。「受験生だからわからなくて当たり前」「忘れて当たり前」というスタートが大切です。そして、解らないことは質問しまくれば良いのです。質問することが解らなかったら、質問することが解らないって聞けば良いのです。

もし、これから1年間。それができれば絶対に合格につながると思います。優秀な人ほど「解らない」ということが言えません。ちなみに、全く解らないというより、8割理解しているという状態が厄介です。

短答試験の結果や、条文を読み直してみて、解らない点をまずあぶり出しましょう。そうすることで、これから1年間何をすればよいか、解ると思います。

合格を諦めるのは絶対もったい無いです。がんばりましょう。


なお、学習日記をブログやツイッターで書きましょうと自分はよく提案をしています。それによって、何を勉強しているか、友達や第三者に見られます。そうすると、勉強時間や勉強内容が恥ずかしいので、なかなか書けません(あと面倒臭いのもあります)。しかし、そうやって客観的に何を勉強した、何が解ったと書くことで、自分の勉強の見直しにもなります。また、受験仲間同士刺激にもなります。実際そういうことをしている受験生をネットで見ると結果を出している人も多いようです。

やってごらんと提案しても実際にやる人は10人に1人もいないのですが・・・学習日記を書くことはかなり有効な方法だと思います。1年間、やってみることをお勧めします。

ブログ(ツイッター)の話だけではありませんが、勉強法は「受かるやり方があるよ」と言われれば、とりあえずやってみるというスタンスは合格する上では重要です。やってみて合わなければやらなければ辞めれば良いだけです。


講師側からみると、短期に受かる受験生ほど「素直」な気はします。合格体験記、講師の話、色々と使ってみて、やりやすい方法、勉強スタンスを見つけてください。