勉強のパターン(2)

昨日の続きです。


Cゾーン

割と厄介なのがCゾーンの場合です。
すなわち「勉強はしているけど、問題が解けない」という場合です。
これもいくつかのパターンに分かれると思います。

(1)試験に直結する勉強をしていない
一番多いパターンです。
どんなに勉強をしても、試験に出ないことを勉強してしまうと合格出来ません。
「目の前の勉強」に追われてしまって、どの分野が試験に出るのか?
本試験では何が問われているのか?
がおろそかになると、合格から遠のきます。

弁理士試験で学習する内容は膨大ですが、試験に出ることは限られています。
ここの違いをしっかり意識するか否かです。
1年、2年で合格出来る人もいれば、5年係っても合格出来ない人もいます。
勉強時間の違いもありますが、やはり勉強している内容が試験に直結しているか否かが一番大きな違いだと思っています。

(2)中味のある勉強をしていない
「時間」や、「勉強した物理量」にこだわって実際中味のある勉強をしていないとします。
例えば、毎日1時間英語の勉強をしたとします。
やっている内容は「apple=りんご」を1時間ひたすら見ているだけです。
当然英語が出来るようになるとは思わないでしょう。

弁理士試験も同様です。
「短答過去問を3時間勉強」といっても、単に問題を読んで、解答して、解説を流し読みする程度では身につくものが少ないのです。
関連する条文は何か?その条文の趣旨は何故か?
この過去問以外は、同じ条文では何が聞かれているか?
この条文で問われていない要件は何か?
そういうことまでしっかり考えて勉強です

受講相談で「過去問は繰り返しやってます!」と言われる方に質問すると答えられないことが多いのです。
短答試験を繰り返しやって「基本的な知識は出来ているはず」と思われる方は口述過去問をやってみることをお勧めします。
自分が抜けている知識がよくわかります。

Dゾーン

勉強していないから問題が解けないという方。
この人は問題有りません。なぜなら、原因がはっきりしているためです。
単純に勉強をすれば問題が解ける可能性があります(Aゾーンに移行しやすい)

ただ、物理的に時間が無い!という人も多いと思います。
そういう人はBゾーンに狙って行きましょう

「忙しくて時間が取れません」という受験生は多いです。
しかし、「時間が取れないからどうすれば良いか?」と相談してくる受験生は殆どいません。
1日1時間しかとれないのであれば、その範囲で学習するしかないのです。
確かに「それだと合格出来ない」という講師もいると思います。
しかし、「その範囲で出来ること」を考えてくれる講師もいます。
色々と相談されてみるとよろしいかと思います。

なお、個人的には1週間で20時間確保出来るか否かが1つの基準です。
10時間を下回ってしまうと、当該年度で合格するのはかなり厳しくなります。

全体として、ある程度物理的な学習時間は必要だと思います。