商4条2項を適用した商標に対する質権の設定について

商標法4条2項が適用された商標について、質権が設定出来るか?という話がありましたので、簡潔に。

4条2項が適用された商標権は、通常譲渡が出来ません。
したがって、仮に質権を設定したとしても、質権の実行による譲渡が出来ないことになります。
よって、質権を設定することは出来ないと解します。

条文上の根拠ですが、これは一般法になり、民法343条に規定があります。

第343条(質権の目的)
 質権は、譲り渡すことができない物をその目的とすることができない。

したがって、譲渡出来ない商標権ですから、質権の設定が出来ないのです。
地域団体商標に係る商標権も同様になります。
逆に、団体商標については譲渡禁止ではないので、質権の設定が可能です(平成17年過去問)。