情報処理技術者試験の免除について

今年の選択科目を受験した人、受験はしなかったけど評判を聞いた人から質問が多いのが資格試験による免除についてです。
今から狙うとしたら、事実上情報処理技術者試験しか選択肢がないとは思われます。
したがって、情報処理技術者試験を利用した資格試験の免除について説明しておきます。

試験種

試験種は複数有りますが、免除として認められないものは「ITパスポート」「情報セキュリティマネジメント」「基本情報技術者」の試験です。

それ以外は免除が認められます。
その中では、「応用情報処理技術者試験」が入り口の試験となっており、その他の試験(高度)に繋がっていきます。
そして、高度試験は「午前1」「午前2」「午後1」「午後2」と4つの試験を受ける必要があります。
この中で「午前1」が、応用情報の範囲が出題されます。
ということは、高度試験を受験するためには、応用情報単体より量は少ないとはいえ、結局応用情報の範囲を勉強する必要があります。
したがって、免除狙いで試験を受けることを考えると「応用情報」で受験するのが妥当です。

試験の時期について

昔から4月/10月の第3日曜日と決まっています。
ここで、4月の試験は、来年の試験に間に合いませんので、来年の試験を考えると10月の試験しか選択肢がありません。
なお、10月の試験の申し込み締め切りは8月19日(インターネット申し込みの場合)です。

受験しても大丈夫か?

まず、他の理系科目の選択科目の人であれば挑戦してみる価値はあると思います。
そもそも、理系科目の選択科目は、それなりに一気に仕上げることが可能だからです。
民法選択者については、準備に時間がかかり、年内にある程度進めておく必要があると思います。
したがって、それなりのリスクを伴います。

ただ、短答免除組ならそれなりに時間はあるので、挑戦して見るとよろしいかと思います。
選択+口述受験生は、リスク分散のため受験をお勧めします(そもそも合格後に持っていて役に立つと思います)

果たして受かるのか?

この辺は難しいところですが・・・まず判断基準として、「基本情報」の本を読むことをお勧めします。
いきなり応用情報の本を読むのは厳しいです。

基本情報の本はやさしめの本で構わないと思います。例えば、以下の本です。

(PDF・スマホ単語帳付)かんたん合格 基本情報技術者教科書 平成28年度(2016年度)

(PDF・スマホ単語帳付)かんたん合格 基本情報技術者教科書 平成28年度(2016年度)

書店でざっと見ましたが、これが一番読みやすいかな?
この本を「1週間以内」に読み切ることです。

1週間読んで「何となく解った」「これなら出来そう」と思えば勉強を進めて良いと思います。
ただ、1週間以内に読み切らない、言っていることはあまり解らない、読んでいてつらい!・・・のであれば、かなり険しい道となります。
その辺の判断基準として、基本情報の本を一気に読むというのは効果的だと思います。

なお、2進数等の基数変換やアルゴリズムは後回しでOKです。
情報処理試験の本は、「解るところを先に読む」ことが重要です(章毎に話が繋がっていません)
とくに、後半はコンピュータと関係無いので、逆に取り組みやすいと思います。

1週間で読み切るのはかなり無茶なスケジュールなのですが、最終的に応用情報に2ヶ月ちょっとで合格するということを考えると・・・
これくらいの勢いは欲しいところです。

合格のスケジュール

基本情報の本を読んでチャレンジ出来そうと考えたら、今度は応用情報の本を一気に読んで下さい。
出来るだけ早めにです。

こちらも書店で一応ざっと確認しましたが、以下の本が解りやすいとは思います。

さすがに1週間は難しいと思いますが、出来るだけ早めに読んで下さい(2〜3週間位)。
それは、メイン対策が過去問だからです。ひたすら午前の過去問(問題集)を解いて下さい。

本試験はとして、応用情報の過去問、他の試験種の過去問・高度午後1の過去問が使い回されることがあります。
弁理士試験と違って、同じ問題が出ます)
なのでひたすら過去問を潰して下さい。

2016 応用情報・高度共通 午前試験対策 (午前試験対策シリーズ)

2016 応用情報・高度共通 午前試験対策 (午前試験対策シリーズ)

このシリーズは評判は良いと思いますが、ちょっと難しいです。

9月中旬くらいから午後対策もしていきます。
こちらも過去問でよろしいかと思います。
午前が出来るようになっていれば知識はあるので、後はその形式に慣れていくだけです。

なお、弁理士試験に合格する前は、LECで基本情報/応用情報を教えていました。
基本情報は生クラスがあって、水道橋や新宿で教えていたのですが、4ヶ月位、日曜日2コマという講座でした。
1から勉強すると、それくらいの学習量は必要であるという認識は必要です。