帰れませんの怖さ

「帰れません補講」は自分の生講義では良くやっているものです。
これだけは通信で行うことは出来ず、申し訳無いと思っています。

問題だけならネットで出す事もできるかも知れませんが、帰れません補講って本当に帰れない訳では無く・・・
終わらせるためには、絶妙なタイミングでヒントなり誘導を出す必要があります。
絶妙なタイミングになっているかどうかは解りませんが・・・とりあえず、ヒントを出すタイミングが肝だと思っています。

さて、この帰れません補講をやると、「知識の抜け」が露呈します。
例えば以下の問題です。

[19-16-ホ]特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者全員の同意を得なければ、その特許権について専用実施権を設定することができないが、他の共有者全員の同意を得なくとも、他人に通常実施権を許諾することができる場合がある。

この問題は、昨年の自分の受講生の正誤データによると、殆どの受講生が間違えてない枝です。
単純に「通常実施権を同意無く許諾することは出来ない」→「×」で答えが出せます。

しかし、帰れませんでこの問題を出すと、割と間違えて帰ってきます。
「場合があるってことは何かあるのかな?」ってことで、「○」にしがちなのです。
多分、通常問題をとくより、かなりの割合で間違えます。

おそらく過去問を学習しているときは、見慣れた問題になっていることもあり、間違えることはないと思います。
ところが、帰れません補講等で深く考えると間違えてしまう、結果として知識が曖昧であることが解る訳です。
このように短答過去問はどれだけ深く考えられるかが大切です。

そろそろLECの過去問集も発売されると思いますので、1枝ずつキッチリ潰すようにして下さい。