作問側から見たキーワード

さて、今の時期に色々な制度の説明をしても仕方有りませんので・・・先日書いたような普段とは少し違う短答対策をしたいと思います。今日は「問題を作成する側」から考える短答対策です。

皆さんは問題を「解く」側ですが、我々受験機関の人間や試験委員の先生は問題を「作る側」です。問題を作る側が一番怖いのは「没問」を作ってしまうことです。自分の中では「これで○だろう」と思っていたら、意外な条文や例外規定があって「×」となることもあるからです。

この「没問にならないようにする」ためには、皆さんが考えている以上にプレッシャーがあります。例え、条文からは「○」と考えても、審査基準の例外規定を読むと「×」になったり、判例から「×」になることもあり得るからです。

したがって、没問にならない為に「保険」をかけています。問題文を読んだときに、そういう意図があってこの文言が入っている点は気にしてみて下さい。

常に

一番王道パターンの「常に」です。この言葉は便利で、例外が1つでもあれば「常に」は「×」にすることが出来ます。作問側としては確実な問題を作ることができるのです。逆に「常に○」と思ったら、細かい例外があって「×」だったということになりかねません。
したがって、「常に」というのは、出題者側が「×」に出来る事例を思いついているパターンが多いのです。ただそれが故に、「常に」というのは受験生にとっても解りやすいという欠点はあります。

したがって「常に」が入って「○」の枝は限られます。

場合がある

今度は、やはり「○」と出来る事例を既に思いついているパターンです。枝としては「○」にしたいけど、そのままでは「×の場合もあるでしょ?」と突っ込まれる可能性があります。したがって、文末を「場合がある」とするだけでやわらかくすることができ、確実に「○」に導けます。
逆に「場合がある」で「×」ということは例外がありません。かなり強烈な「×」になるので、条文上よほど根拠が無いと「×」には出来ません。

したがって「場合がある」が入って「×」の枝は限られます。