質問の回答

先日有ったコメント質問の回答です。

馬場先生、はじめまして。地方で勉強をしているものです。東京ならば、受講相談に行けますが、地方だとなかなか行けません。

はじめまして。地方の方は受験環境が非常に厳しいですよね。
ただ、今はネットやSNS等発達した時代で距離がどんどん近くなっています。
色々なツールを活用し、受験機関が近くにない不利益を解消して下さい。

勉強スタイルは、四法対照(パテック)を使って自分の間違えた枝について、知識を書き込んでいきました。
条文は、3回以上きかれた文言に赤線、2回は青線、1回は黒線を引き、引いた線を中心に四法対照を縦に読んでいくことをやりました。
枝の切りかたとして、枝文を読んで、該当条文を思い出して○Xを決めていました。
具体的には、枝文の中に条文と同じ文言があるところに下線を引いて、文末まで条文どおりだと○とし、異なる文言があればXとしました。

勉強法は特に問題は無いと思います。
条文に出題された箇所を書き込むことによって、要件の重要度が解ると思います。

本試験の結果も書いて頂きましたので、以下の短答分析シートで確認しました。

このとき、まず四法を中心に考えて下さい(下三法はとりあえず無視して問題有りません)

敗因としては、

  • 四法総てにおいてレベルAの問題の取りこぼしがある
  • 特許法の得点が低すぎる(合格者は殆ど16点以上とっています)
  • 意匠法もかなり低い(過去問が回せていれば8点は取れています)

という点だと思います。
まず、四法のレベルAの問題で間違えているという事は過去問の学習が出来ていません。
条文、過去問について、表面上言葉は見ていますが、そもそも何故その規定があるのか?何故その条文があるのか?といった趣旨が理解出来ていないと思われます。
単純に条文を読んでいる状態ですと、結果として記憶から抜け落ち、本試験で問題が解けないという状態になります。

直接お話していないので解りませんが、点数分布からみるとかなり基本的な知識が落ちています。
一般論ですが、4〜5回受験して同様の点数であれば、知識を綺麗に整理し、上書きするというために入門講座の再受講という方法も効率的です。

なお、条文は読めているとお考えでしたら、口述試験の過去問集を解いてみることをお勧めします。
おそらく、口述の過去問を解けば、意外にに条文が出てこない、趣旨が出てこないという点が確認出来ると思います。

この時期は論文試験の時期ですので、論文試験に出てくる条文を中心に青本等も踏まえて、「なんでこの規定があるのか?」という視点を踏まえつつ、復習を行ってみて下さい。

また特許法で成績が悪くて合格するのはかなりまれです。
少なくとも5点以上特許法の底上げが必要です。
「解けない問題」は必ず混ざっています。
易しい問題から中心に復習をして、来年に備えて下さい。