論文の全文書き

論文の全文書きについて、ちょっと話があったので記載しておきます。
講師等によっては意味が違いますので、自分が言うところの意味です。

自分が全文書きという場合は「論文レジュメを丸ごと写す」という作業のことを示しています。
俗に言う写経等と呼ばれる作業です。

全文書きについて効果があるか?と思われるのですが、自分としては

  • 筆力の向上
  • 正解パターンを覚える
  • 疲れているときの勉強(とりあえず無心でも1時間は勉強出来る)

という効果があると思っています。筆力の向上については、概ねご理解頂けると思います。
論文は書いてなんぼです。書かないとやはり力が付きませんし、スピードも上がりません。

つぎに正解パターンを覚えるということです。
そもそも、論文試験において書いて欲しいのは「正解答案」です。
逆説的にいうと、受験生の考えでは有りません(といっても、当然考えながら書くと思います)。
すなわち、出題者が望んでいる論文を書かないと合格点にはならないのです。
したがって、正解パターンを覚えるといういみで、レジュメ(正解)を写すということ。

次に、受験生が考えた作詞した答案は「採点」等の指導が入らないと、何処が正しくて、何が足りないかと判断が付きません。
このため、自宅学習で最初から考えながら論文を書くのは効率が悪いと思っています。

そうすると、わざわざ全文書く必要があるのか?と疑問に思う人もいらっしゃいます。
しかし、読んでいるだけではどうしても覚えられない状態になります。
よって、書くという作業も活用することで覚えて欲しい(理解して欲しい)のです。

実際「全文書き」は論文合格者の方ではやったという話を聞きます(当然全員ではありません)
逆に、論文不合格の人に「過去問、全文書きしました?」と聞くと殆どの方がやっていません。
そのような人は何らかの「やらない理由」をもっています。
しかし、「やらなくてよい理由」を考えるのであれば、この辺の作業はやるべきだと思っています。

そして、全文書きする材料としては、過去問がお勧めです。
今後の学習で、論文試験(過去問)の全文書きは是非行ってみてください。


なお、自分の秋ゼミ生は、まじめにやれば年内〜年明けには10年分1回は回せると思います。
このような地道な作業は、絶対年明けの論文答練に成果として現れるはずです。