短答模試の結果と使い方

各受験機関で短答模試が実施されており、色々な人が色々な模試を受けていると思います。きっと、「○点取れた」「×点しか取れないからもうだめだ」と、色々と悩む時期だと思います。

この時期の短答模試の活用法について、個人的な見解を書いておきます。

【1】模試と本試験とは似て非なるもの

模擬試験は模擬試験であって、本試験とは異なるものです。
したがって、模試では30点しか取れない人が本試験で40点以上取れるということは良くあります。
特に「本試験に特化して勉強している人」=「効率良く合格に近い人」こそ、この傾向が強く出ます。
なので、点数はあまり気にする必要がありません。

模試は「何点取れたな」というより、「何を間違えたか」が重要です。
間違えた問題が条文レベルの問題と、審査基準レベルの問題では重要度が全然違います。
したがって、復習をするときは、「条文レベル」の問題を優先的に行うようにして下さい。

【2】問題点をしっかり区別する

模試の結果から問題点を抽出し、反省をされると思います。
この問題点には、「主観的問題点」と、「客観的問題点」があります。
「主観的問題点」は、

「今まで勉強してこなかった」
「今回体調が悪かった」

そういう個人としての、精神的な問題点となります。
このような問題点は、今更言っても始まりません。
特に、「今まで勉強していない」といっても時間は戻りません。

であれば、今の時期は「客観的な問題点」、条文をどう読んでいない、どう間違えたかという部分を反省し、学習すべきです。

なお、いつも言うように受験生ですから、間違えるのが当然なのです。

【3】ポジティ部!の部員になる

この時期に限らず試験では「ポジティ部」であることが重要です。
同じ事柄でも「良く」も「悪く」もとらえることができます。

例えば、新規性喪失の例外の問題を間違えた受験生甲と乙とがいます。

受験生甲「30条とか、この時期間違えたしまった。もうだめだ」
受験生乙「おっ!試験前に理解不足が見つかって良かったー!あぶねー!」

どっちが試験に受かりやすいでしょうか?
そりゃ、問題を間違え無かった受験生丙(急に登場)が一番良いでしょう。

しかし、甲と乙とは間違えたことには変わりないのです。
であれば、ポジティブに捉え、次に活かせる乙の方が遙かに合格しやすいのです。
2回同じところを間違えたら「本試験が2回目じゃなくて良かった!」と考えることも出来ます。

殆どの人が甲さんタイプでは無いでしょうか?
結果は同じ!であれば、この時期は普段以上にポジティブでいきましょう

【4】全員がその模試を受けている訳ではない

模試で間違えると全部キッチリ潰さないとだめじゃないか?という強迫観念にとらわれる人がいます。
どの受験機関の模試でも、その模試を受けていない受験生が相当数います。
しかし、それらの人も合格します。
過去問がほぼ全員勉強ツールとして使用しているのとは対称的です。
そう考えると、模試の復習は必ずしも完璧にこなす必要がありません。

「模試で間違えた問題が本試験で出たらどうするんだ!」

なるほど、確かにその通りです。
しかし、「出題されない問題」もかなりあります。
これは、上述したように「模試と本試験とは似て非なる物」だからです。

模試の復習に時間がかかる人は、そもそも過去問がつぶし切れていません。
過去問の学習が出来ている人は、そもそも模試の復習に時間がかかりません。
であれば、復習に時間がかかる人の優先度は過去問となります。

模試の復習は、自分で「3時間かけて復習をしよう」とまず時間を見積もります。
そして、その時間内で出来る分で復習をするとよろしいかと思います。
模試の復習をしなくてよいという意味ではありません。
人によって、やり方を変える必要があるということです。

なお、自分自身は一つの模試を100%理解するより、2つの模試を50%ずつ理解した方が効果は高いと思っています。

【5】最後の最後まであきらめない

感覚的な話になりますが、5月の最後の1〜2週間で大幅な点数アップは可能です。
特に、「点数が今取れていない人」こそ上げ幅が大きくなります。

点数が悪かったときは「おれ、伸びしろ大きいじゃん!」と、一人ほくそ笑んで下さい。点数が良かったときは「このまま逃げ切るぞ」と気合いを入れ直して下さい。


最後に・・・絶対合格すると信じてるひとは合格しますから。
毎日合格すると信じて、最後の追い込み頑張って下さい。