条文を考える

先日書いたように「直前期の注意事項」のもう一つ。(一つ目

普段から条文を考えましょう、規定を考えましょうと言っています。
それは、自分自身が規定を覚えられないからということが一つ、あとは本質的な点を理解して欲しいからということが一つです。
1つの本質的な事項を理解すれば、複数の規定を覚える必要はありません。
しかし、本質的な理解をしていないと、出てくる度に規定を覚えないといけません。
10個出てきたら10個覚える必要があるのです。

そうなったら、本試験で「覚えているか否か」の勝負になります。
そうならないために、普段から「そもそも何故その規定があるのか?」と考えるよう話をしています。

ただ、これも「試験迄時間があれば」という制約があります。
少なくとも、
「条文の意味を考える」「規定がそもそも何故あるかを考える」
今これをやったら時間が足りません。

したがって、今は過去問の結果、条文の言葉を覚えていくしかありません。
理解より効率性が重視される時期だからです。
10個あれば10個覚える作業が必要となります。

今の時期に規定から理解するというのは既に時機を逸しています。
リンク先の先日の質問ですが、異議申立てについて、この場合「結論を覚える」のが今の時期では必要です。
「何故?」と考えられたのは昨年ですし、せめて1月、2月の段階です。
だから、その時期に「質問をしましょう」としつこく伝えているのです。

ということで、直前になれば直前になるほど「割り切り」が必要となります。
とくに、今まで「考える習慣」を身につけてこなかった受験生であれば、急にこの時期に考え出すのは逆に効率が落ちますし、正答率も落ちる事となります。この時期に、ぶれて勉強法を変えない方が良いでしょう。

直前は直前の勉強法があります。
また、時間があるときは時間のある勉強法があります。
このタイミングを間違えると、結果として合格から遠くなるのです。
がんばって、試験直前、一気に覚えていきましょう。

なお、論文組、口述組は直前にそうならない様に、一つ一つの規定を考えることが重要です。
「すでに時機を逃した」となると、もったいないです(勉強の効果は遡及しません!)