論文試験の答案構成について

先日、ゼミの方向でマドプロの答案を1通書いてもらったのですが、そのとき机間巡視をして何をしているか見てみました。

内容的にはマドプロで日本に入ってくる、更に代替を使う問題でしたので、かなり厳しい問題だったとは思います。
このとき、色々な人がいました

  1. 答案構成は殆どしないで着手する人
  2. きっちり答案構成をしてから答案を書き出す人
  3. ただただ、条文をみてる人
  4. 呆然とする人

まず、個人的には「論文を書きながら条文を探す」のは効率が悪いと思います。
論文の流れが止まりますし、項目が落ちやすいです。
それと、これをやると視点が狭くなります。
したがって、答案構成時に条文番号を確認し、答案構成でメモをしておく必要はあると思います。
なので、いきなり着手はかなり危険です。

そして、答案を書いている状況で「要件」等を書くときに条文を参照するという使い方です。
要件を全て答案構成に書いてしまうと時間がなくなると思います。
なので、例えば「68条の10」と書いておけば、あとは答案を書くときにそこを探せばいいわけです。
これが「答案構成」=「答案の設計図」ということになります。
そこまでやっておくことで、だいぶ効率良く答案を作成することが出来ると思います。

つぎに答案構成にどの程度時間をかけるかですが、これは人によるので何とも言えません。
これは、慣れている人と、慣れていない人では同じ20分でも抽出出来る量が異なるからです。
例えば、意匠法であれば、拒絶(無効)理由は、3条、3条の2、9条で殆ど集約されます。
それが思いついて、各条文が当てはめられるかどうかを直ぐに思いつけば答案構成は割と早く終わります。
逆に、そういうことが思いつかない場合は、「何を書くのか」と悩む時間が多くなり、時間がかかります。
結局、論文試験も見えないゲームのルールがあり、そのゲームのルールが分かっている人は早いのです。
そして、そのルールを身につけるのに一番適しているのが論文試験の過去問であると思っています。

ということで、次回のゼミではこの辺の話をちょっとしましょう。