論文の力

先日のゼミは論文の問題に基づいてグループ討議をしてもらっていました。
偶然、Lゼミにたまたま合格者が来ていたので、グループに入ってヒントを出してもらうことになりました。

ただ、ヒントを出すからには、一度問題を見てもらう必要があります。
5分〜10分位でざっと見てもらい、項目を出してもらいました。
本人は「もう忘れている!」って言っていましたが、項目はしっかり上がりました。
法文集も使いませんでしたので、細かい条文の要件はあげませんでしたが、幹はしっかりできていました。
(時間も短かったですから)
論文の勉強からは、もう半年以上離れているにもかかわらず項目はしっかり上がるのです。

半年以上経っても、項目が出てくるのは何故か?
結局「特許法ではXXが重要である」という感覚、換言すれば「特許法はこうあるべき」というポイントかが押さえられているということです。
そういう法域毎の考え方が身についていると、結果として大きく外すことはありません。
この考え方がしっかり身についていた状態が合格レベルに達した状態なのだと思います。

短答組の人は数ヶ月論文から離れると不安になります。
しかし、答案を書く物理的な力は落ちますが、本質的な問題を見抜く力は、しっかり身についていれば落ちないものです。

また、論文組の人は、目の前のレジュメを覚えることも当然大切です。
しかし、そういう「幹を作る学習」、「一歩引いた学習」ができているかを意識することが大切だと思っています。