意匠制度の見直しについて
8月6日に実施される「産業構造審議会知的財産分科会意匠制度小委員会」の配布資料が公開されました。
今回は、意匠制度の見直しに関する内容が開示されています。
改正の方向として検討されるべき事項として開示されていることとして、以下の点が上げられています。
1.画像デザインの保護対象
画像デザインの保護対象を広げることです。
物品に記録されていない画像(例えば、クラウド上の画像)や、物品以外に表示される画像(壁や人体に投影される画像)、物品の機能と関係の無い画像(コンテンツ画像)についても保護したらどうか?という点です。
2.空間デザインの保護
不動産や店舗の内装デザインについて保護すべきか?という点です。
3.関連意匠制度の拡充
本意匠の公報発行日後についても、関連意匠の出願を認めるべきか?関連意匠のみに類似する関連意匠の登録を認めるべきか?といった点です。
4.意匠権の存続期間の延長
現行法の登録日から20年を25年に延長すべきか?という点です。
その場合に、出願日から25年にするのはどうか?ということも検討されています。
5.複数意匠の一括出願について
複数の意匠を一括して出願できるようにしてはどうか?という点です。
6.物品区分表の見直しについて
物品区分表に掲げられた物品の区分と同程度の区分を記載しない場合でも、拒絶理由としないといった扱いにしてはどうか?という点です。
これらの点が全て意匠法として改正されるとは限りません。
しかし、今後はこれらの点について改正が検討されているため、動向をみるには面白い資料だと思います。