エラーを許容させる

PC Watchに面白い記事がありました。
本来コンピュータは(完全なる)正確性を追求させているのですが、それをやるとマシンパワーがすごいつかうと。
したがって、「ちょっと位間違えても良いんじゃない?」という趣旨のもと、逆にわざとエラーが起きても良い環境を作るというものです。

“概算的演算”を行なうコンピュータシステムだ。例えば、映像や画像処理において、1ピクセル色が本来と違うといった、若干の出力エラーがあっても、おおよそ合っていれば、ユーザーはそれを許容できる場合がある。これを逆手に取り、CPUやメモリなどのチップの一部の電圧を下げ、その部分で明示的に演算をさせることで、演算の正確さや信頼性をある程度犠牲にしつつも、消費電力を減らすというのが、概算的なコンピュータシステムのコンセプトだ。

100%を求めず、ある程度許容範囲を求めることによって、消費電力を落とすという考えは面白いと思いました。

ある程度の正確性を犠牲にするという技術自体は良くあります。
例えば、ネットワークの技術でも、TCPUDPの関係はそのような関係だと思います。
映像データであれば、少し位データの欠落があっても再生に問題ありません。
しかし、メールであればこれは困ります。
このため、正確性を要求するか否かで異なるプロトコルを使います。
ただ、処理内部でわざとエラーを許容するというのは、ちょっと面白いと思いました。

さて、これは弁理士試験の勉強でも同じです。
レジュメ、条文。やるべきことはたくさんあります。
割と「完璧」に覚えようとしないでしょうか?
短答の問題も「完璧」に解いていこうとしていませんか?

ついつい「完璧さ」を求めるために、効率が悪くなっていることも多々あります。
多少のエラー(正確性)を擬制にしても、本質をおさえた方が勉強として効率が良いでしょう。
そこのバランスを上手く考えるのが、楽に(?)合格するためには必要なことだと思っています。
で、「どこまでなら間違えて良いのか」「どこまでなら正確性を欠いても大丈夫なのか?」を示すのが
こちらの役割だと思っています。

「ちゃんと覚えなくて大丈夫?」って不安な人はキッチリやる方が精神衛生的にも良いと思います。
ただ、そこまでやらなくても合格レベルには十分到達すると思っています。