勉強のパターン(1)

さて、今年もあと20日ちょっとで終わりになりました。
あっという間に一年が終わりますね。

さて、受講生を色々見ていると皆さん色々と悩んでいると思います。
「勉強が出来ない」「覚えられない」と悩む人も多いのですが、全員が悩む必要はないと思います。
勉強のパターンは以下の4つのタイプに分けられます。

ここで「勉強している」か否かは主観です。
自分としてはキッチリやっている、何年もやっていると考えるものです。
「勉強していない」には、まだ1〜2年目だよとか、仕事が忙しくて出来ていないという人が含まれます。

Aゾーン

勉強して、問題が解けるなら特に問題無いでしょう。
ガンガン勉強して下さい。

Bゾーン

勉強はしていないけど、それなりに問題が解けてしまうというパターンです。
「羨ましい」と書きましたが、別に天才という訳では有りません。
なお、自分が受験生のときはここを狙っていました。
それは、長時間勉強が出来なかった、覚えられなかったという理由です。

したがって、試験に出る項目は解けるけど、少しでも外れると全く出来ないというパターンが多かったです。
それは、試験対策に特化した勉強をしているからです。

当然基本的な知識は必要ですから、まず基本的な知識(最低限の知識)を身につけます。
その後・・・試験の合否は実は「運」です。
よく、合格直後、他の受験生から「どうやって受かったんですか?」と聞かれて「運が良かったんです」と答えていました。
「それでは身も蓋もない(笑)」と言われましたが、それは真理だと思っています。

当然ですが自分が勉強して覚えていた問題が出れば合格します。
知ってる問題か否か、得意な問題か否か。
その点で試験は「運」なのです。
そして、この「運」の要素を小さくしていくのが「勉強」です。

例えば、試験に出る論点が100個あるとします。
1個しか学習していなければ、1%の運になります(知っている1個が出題されることを祈る)
しかし、論点を90個潰せば、90%の確率で解けるようになります。

では90%の確率を得るために論点も90個やる必要があるかというとそこまでは必要ありません。
それは「出題頻度」があるからです。

前にも少し書きましたが、多くの受験生はまじめに一直線に勉強します。すなわち、Aゾーンを狙っていきます。
その考え方の盲点としてBゾーンを狙うという選択肢があるのです。

時間がある人や記憶力が優れている人は良いのですが、能力・時間は人それぞれです。
勉強する時間が取れない、覚えられないのであれば、Bゾーンで戦っていくのは一つの選択肢です。

ではどれくらいやれば良いかというと、パレートの法則が当てはまると思います。
「売り上げの8割は、2割の製品で構成されている」
「仕事の成果の8割は、費やした時間全体のうちの2割の時間で生み出している」
という法則です。全体の8割は、実は2割の重要なことで占められているという一般法則です。

試験も同じで、弁理士試験で学習する事項の2割で、およそ8割の試験範囲をカバーしていると考えています。
短答試験等はもう少し割合が高いと思いますが、論文試験等はまさにその通りだと思います。
であれば、まずはその「2割」をしっかり学習する事が重要だと思っています。
論文試験の勉強であれば、その「2割」は過去問を学習することで習得できると考えています。

ということで、自分としてはBゾーンを狙うのは一つの作戦として有効だと思っています。


今日は長くなりましたので、Cゾーン、Dゾーンの2つは明日にでも。