勉強の順序

弁理士試験の勉強というのは

特許法(実用新案法)→意匠法→商標法

と進めて行きます。これが一番オーソドックスです。しかし、最近ふと思うのですが、

特許法(実用新案法)→商標法→意匠法

とした方が良い気がしています。理由は色々あるのですが、特許法→意匠法とみていくと「創作法」の考え方が染みついた状態で商標の勉強に突入する訳です。そうすると、「商標法は特許法と似たような法律」というスタンスで勉強していきます。
しかし、根底となる考え方が「特許法」と「商標法」では大きく異なります。この点が希薄になり、かつ、商標の勉強が最後であることから「何かよくわからない」という状況になりがちなのでは?と思っています。

商標法を理解しているか否か判断する方法として、

無効理由において、商標法46条第1項第3号「その商標登録がその商標登録出願により生じた権利を承継しない者の商標登録出願に対してされたとき」とは、どんな場合に適用される条文ですか?

と、よく質問します。そうするとかなりの確率で正しい答えが返ってきません。ちなみに、口述模試で聞いても正しく答えられるのは10人中1〜2人です。また、「冒認出願に対して適用されます」と返ってくることも多いです。

論文試験、口述試験でも商標法は最後の科目であるため、得意科目である方が精神的に有利です。ということで、勉強される人は「商標法は特許法とかと違う」って意識をもって勉強をされた方が良いかと思います。