ガイダンス
今日はガイダンス+個別相談でした。参加された人はお疲れさまでした。
弁理士試験の勉強をしていて困るのは「何が解っていないか解らない」という状態だと思います。
結局「特許法とはどういう法律か」「商標法とはどういう法律か」というのを普段から意識するということが大切です。
そうすると、ご質問で「どうやれば良いのですか?」と聞かれることもあるのですが、「こうしましょう」という一通りの答えはないと思っています。
例えば、事故をよく起こす人に「どうすれば事故を起こさないか?」と質問されても「気をつけるしかない」という答えになります。
事故を起こさないというのは普段の注意力であり、何かをすれば事故を起こさないというものでは有りません。
さて、今日のガイダンスは中継もなかったので、質問をガンガンしていくタイプでしました。
その中の一つを例にとると、本年の設問14。
〔14〕特許出願についての拒絶査定不服審判又は特許法第162 条に規定する審査(以下、「前置審査」という。)に関し、次のうち、正しいものは、どれか。
3 外国語書面出願の出願人が拒絶査定不服審判の請求と同時に誤訳訂正書を提出してしたその請求に係る特許出願の願書に添付した明細書の補正が、外国語書面に記載した事項の範囲内においてされていないものと認められたときは、審判官は、そのことを理由としてその補正を却下する場合がある。
自分で学習するときは、単純に問題だけを考えてしまいます。
本問の場合、審判における補正却下の取扱いについてを考えます。
しかし、今日ガイダンスで聞いたように、そもそも「補正却下はいつされるのか?」「特許法において補正却下はそもそも何故するのか?」「審判における補正却下というのはどういうタイミングか」というところまで考える必要があります。
この問題が間違えたとき、どこまで理解出来ているかが解らないと、根本的なミスの原因が治癒されません。
したがって、当該問題の過去問だけやっても結果として対処療法であり、聞き方を変えられると答えられません。
今年1年間、そこまでしっかりと考えていくことが大切だと思います。