条文の素読(読み込み)について

Twitterでのコメントがあったので、いつもお伝えしていますが条文の素読(読み込み)について。

条文の素読については、基本的にはお薦めしていません。
正確に言うと「条文の正しい読み込み方が難しく、単に読めば良い」という意味ではないためです。
時間対効果のパフォーマンスはあまり宜しくありません。

まず、条文を単に読むという作業は口述受験生以外は、効果はかなり薄いです。
ときどき合格体験記に「条文を読み込んだ」という記載がありますが、それは「条文を読み込んで整理が出来る程力が付いた状態」で読んでいるから効果があるわけです。
(だから、直前の勉強であった条文読み込みが合格体験記に書かれます)

受講生には良く話しますが「条文を見ながら短答試験の問題が解けるなら、条文を単純に読む意味」はあります。
しかし、条文を見ても、短答試験は解けない問題は多々あります。
(実際帰れません形式でやると明らかです)
であれば、条文を暗記する、読むことだけでは試験問題は解けませんし、力も付きにくいのです。

条文の読み込みとは「知識を整理出来る」状態に引き上げた状態でないと、効果は薄いです。
それは、条文を読めば「この条文の要件はXX、短答で問われるのはXX、ここの趣旨はXX」というのがすらすら出る状態です。
で、その状態は「合格直前の状態」です。
かろうじて、四法対照等にしっかり落とし込んでいれば、そのような読み方ができるようになります。

条文を読むことは悪いことではありません
当然、移動中や空いている時間にちらっと読むことは効果絶大です。
また、論文レジュメを読みながら条文を読むことは大切です。
短答過去問を解きながらも同様です。

だから、条文を読んだ方が良いことは確かです。
しかし、条文だけ読んで力が付くのは、かなり力がついていないと厳しい状況です。
条文を読み込むことで、解けるようになるのは、かなり実力が付いている必要があるという点を踏まえて、学習を進めて下さい。