音声採点

今回は特許法でしたので、2問とも音声採点としました。
答案にコメントがないのは申し訳無いのですが、コメントを書く以上に話しながらだと細かいニュアンスを伝えられるので、そのようにしています。
だいたい10〜15分以上の説明です。時間が長いほど・・・言いたいことが多いと言うことです。
理想の状態は3〜4分で「問題無いですね〜」で終わらせたいところ。

さて、採点をしていて「項目落ち」や「当てはめが間違えた」というのは、仕方ないと思っています。
受験生なんですから、間違えるのは当然です。
ただ、これはいけない!と思うのは
「問題文の条件を読み間違える」
「問題文で禁止されていることを書く」
という答案です。
問題文を読めば明らかなことを間違えてしまうのは、知識以前の問題になるからです。
勉強を初めて1年目等、答案を数通しか書いたことの無い受験生が間違えるのは仕方有りません。
しかし、ある程度勉強をしてきて、このミスをやってしまう受講生は絶対本番でもやります。
なぜなら、本人は「重大なミス」と思っていない(少なくとも心底感じていない)からです。

最近自分なりに考えた事があります。
それは個人における「危機レベル」は個人差があり、この「レベル」は修正しにくいということです。
ある問題について、それを「軽微なミス」と捉えるか、「重大なミス」と捉えるか。
その閾値は、人によって違っていて、その閾値は中々変わらないということ。

仕事においても同様です。
例えば、「客先の名前」。
自分は絶対間違い無いようにしています。そうは言っても人間だから間違えることもあります。
その場合、ものすごい落ち込むんですよね・・・だから次回から間違い無いようにとより強く思います。
これも、間違える人はよく間違えます。
自分もときどき「馬場伸幸」と間違えられます(何故かこの字です)
おそらく「名前」という箇所にそれほど「重大なミス」と感じていない人なんだと思います。

客先にレターを送り忘れる、FAXで違う箇所に送ってしまう。
総て「重大なミス」と(心の底では)感じられないから繰り返しミスをします。
明細書のミスも同様で、同じ箇所で誤記をします。
「同じところで間違えるな」くらいで、結局自分に取って重要度が低い(頭では解っていても、心の底からは感じてない)のでしょう。

弁理士試験に話を戻します。
試験勉強も同じで、結局「重大なミス」と感じていないところは何度も間違えます。
口述模試とかでも、条文の言葉が曖昧な人がいます。
そういう人は、条文の言葉を大切にしてこなかった人なのです。

ただ、これも解っていて間違えるのではなく、その間違いが「重大」だと思っていなかった場合、修正されるわけです。
だから、「そのミスは気楽に考えてるようですが、重大なミスです」と話をしてます。
そうやって、一つずつミスを潰していくことが大切です。