優秀な受験生ほど点数が取れない法則
個人的にふと最近思う事があります。
それは、
弁理士受験生は勉強が出来るから点数が取れない
ということです。
何を言っているのか?と思われるかも知れません。
前提として弁理士受験生は「優秀な人」が多いのです。
例えば、今まで全く勉強してこなかった人が急に「弁理士目指してみるか!」とは思わないのです。
それなりに勉強をされてきた人(出来る人)が割合としては多いと思います。
結果として「勉強はすれば出来るはず」と経験的に考えている人が多いのです。
さて、勉強には2つの能力が必要です。
一つは普通に「学力」です。記憶力・理解力等色々と試験に直結する力です。
中学・高校の定期テストで高得点を取るための力です。
それに対して、もう一つが「戦略」に関する部分です。
「この試験の出題傾向はこうだ」「このようにすればいい」という判断する力です。
この「学力」「戦略」の2つが必要です。
本当の天才と呼ばれる人は「学力」が突出しているのでしょう。
一度聞いたら忘れない人とか実際いますから・・・羨ましい限りです。
次に、秀才というか、良く出来る人は「学力」と「戦略」との両輪で回る人です。
こういう人も受験や試験も軽々こなしていくタイプです。
それに対して、多くの人は「学力」重視です。
実際今まで多くの試験は「学力」で乗り切れていたのかもしれません。
しかし、学生時代は勉強時間がたくさん取れましたし、勉強している期間も長かったからです。
それに対して、資格試験はどうでしょう。
まず、時間が取れません。
学生時代みたいにやりたいときに1日勉強するとか出来ません。
次に、弁理士試験の勉強量が膨大です。
やってもやっても知らないことが出てくる、次から次へと忘れてしまうのです。
したがって、「学力」だけでは太刀打ち出来ないのが弁理士試験(資格試験)です。
絶対に「戦略」が必要となります。
「点数を取る」ということを意識しないと、いつまで経っても「点数が取れません」
結局、多くの受験生が経験上「学力」だけで乗り切っていますので、まじめに勉強をしすぎてしまうのです。
更に、「勉強すればできる」という経験が悩ませます。
例えば、
「○○が覚えられません」
という質問を受けます。
しかし、この質問の裏には「覚えられるはず」という自信があります。
したがって、忘れていたり、同じ間違いをするとショックを受けてしまいます。
自分の場合、昔から「戦略」重視でした(学力が無いだけですが・・・)
したがって、「忘れる」ことを前提として勉強をしています。
そもそも「忘れてしまった」ではなく、「今回は覚えていた!」と考えています。
そのため、普段から忘れても良いような勉強を常に心がけています。
同様に、講義では忘れても知識が引き出せるように説明しているつもりです。
「忘れた」「覚えられない」というのは「覚えられる」前提の勉強です。
1回しか聞いてないことを「忘れてしまった!」と考える人は、逆にどれだけ記憶力が良いのか?と思ってしまいます。
2回、3回聞いても忘れるのは当たり前です。
だから繰り返しやるのです。
繰り返しレジュメ、条文を読むのです。
試験に出ること(基本で十分です)を中心に、繰り返し学習することで絶対合格レベルに誰でも到達します。あとは、合格レベルまで繰り返せるかというところだけです。
短答試験まで200日有りません。
忘れてショックを受けるのは、「覚えられる」という自信が邪魔をしているのです。
「忘れるのが当たり前だから」と思って、何度も何度も繰り返し勉強しましょう。