弁理士実務

補正と訂正と・・・

とある特許査定・登録された案件で無事に特許証が送られてきました。あってはいけないのですが、ときどきやってしまうミスに「発明の名称の誤り」があります。 例えば「基地局装置、移動局装置及び通信システム」としていた場合。中間対応している段階で「移…

改正法施行

改正法の施行日が平成27年4月1日と発表されました。 もともと、「試験日」に施行されている法律と今年はなっていましたが、これで確実に改正法での出題となっています。しかし、平成26年改正法ですが、全ての範囲ではありません。 また、今年の試験範囲に…

ジュネーブ改正協定の研修

弁理士会の研修に出てきました。 講座もそうですが、自分で学習しているより、誰かの話を聞いた方が理解は深まりますね。 色々と考え方が整理出来て良かったです。 月末にも特許庁主催の説明回がありますので、参加したいと思います。さて、今日研修の中であ…

先使用権の事業継続の必要性

平成26年改正本P.58で先使用権の部分で「事業継続」という矢印が入っています。 これに対して、「事業の継続が必要なのか?」というご質問を頂きましたが、商標法と異なり、条文上に要件はありません。 したがって、事業継続が必須ですか?と言われると、そ…

意匠の国際登録制度の説明会

特許庁主催の説明回です。 平日開催ですが、ハーグ協定絡みの説明をしてもらえる貴重な説明回だと思います。 『平成26年度意匠の国際出願・登録制度に関する説明会』

特許異議の申立て制度の運用(案)に対する意見募集

異議申立制度について、意見募集が行われております。運用に関する話なので、あまり気にする必要は無いだろうと。 特許異議の申立て制度の運用(案)(PDF:132KB) そしたら、6ページ目に異議申立のフロー、7ページ目以降に条文のまとめがありました。 こ…

進歩性の判例

気になる判例について個人的なメモです。平成26年3月25日 知財高判 平成25年(行ケ)10193号。 進歩性の適用について。特許庁が同じと判断しがちな技術分野を、裁判所が否定した事例。 審決は,「ソレノイド駆動ポンプを含む電気機器や電気システムに…

特102条2項の適用について

ゴミ貯蔵機事件の最高裁判例が出たようです。 詳しくは解りませんが、報道によれば、知財高裁の判例が確定したということ。 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2014112000735 これは、特102条2項において、「実施」をしていなくても、損害賠償の推定規定…

改正意匠法(ジュネーブ改正協定対応)の審査基準案

特許庁から審査基準案が発表されました。 ハーグ協定のジュネーブ改正協定に対応した意匠審査基準の改訂案に対する意見募集 | 経済産業省 特許庁 施行規則も出ていませんが、とりあえず改正法対応としては、まずは審査基準が発表されたところです。当然意60…

CEATEC JAPAN 2014

明日からCEATECです。 先週はHCRという展示会には行ってきたのですが、時間があれば本当はCEATECも行きたいところです。 展示会は、業界的に新しい技術が出ていたりするので非常に参考になります。 最近はネット等で新しい技術を得る事は出来るのですが、や…

改正商標法審査基準たたき台

特許庁から、改正商標法の審査基準について、たたき台レベルが公開されています。 第6回商標審査基準ワーキンググループ配布資料 | 経済産業省 特許庁 正直、かなり色々入ります。問題は試験としてはどこまで出題されるか、どこまで学習すべきかです。 全部…

実務者向け説明会

ぼちぼち日程発表があったり、予約が始まったりするところでしょうか。 http://www.jiii.or.jp/h26_jitsumusya/index.html 残念ながら改正法の審査基準等には対応していないようです。 早く審査基準、施行規則を発表して欲しいところです。 そうで無いと、対…

特許請求の範囲の書き方

昨日明細書と特許請求の範囲について記載しましたが、この考え方も一例であるとご理解下さい。 すなわち、どれが正解というのがなく、弁理士やクライアントによって考え方が変わるのです。例えば、コピー機において原稿を読み取る部分をクレームにする場合、…

国内優先権のメリット

ご質問があったのでお答えします。 国内優先の有り難みが良く分かりません。同一発明者or同一出願人なら公開前まで29の2の適用はない…国内優先は、1つの出願について包括的でもれのない出願に出来るところが良いのでしょうか? 特許法の勉強をしてれば、当…

ビックサイト

今日は展示会を見にビックサイトに行ってきました。 展示会を見るのは基本的には好きです。 新しい技術が並びますから、見るだけでも知見を広げるにはベストなイベントです。こうやって、普段から情報収集をすることで、色々と明細書を書く上での「ヒント」…

PCT規則の改正について

PCT規則が改正され、7月1日出願から適用されるそうです。 トップアップ調査(R66.1の3) 試験への影響度:★ 国際予備審査機関は、2014年7月1日以後に予備審査請求された国際出願について、トップアップ調査を行います。 トップアップ調査とは、国際調…

改正法説明会

本日、特許庁主催の改正法説明会があります。 資料を見ると、ちょっと不安なのですが・・・どんな話が出るか、聞いてきます。なお、改正法の説明会は弁理士であれば必修研修となっています。 どこかで必ず聞かないと行けません。 別途弁理士法の改正説明会も…

改正法説明会参加してきました

殆ど満席でした。 割と受講生に会いませんでした(笑) こっちも見つけられませんでした。 それなのに、LECの関係者は何故か良く会いました。説明会自体は、WEBで公開されている資料を説明するという感じでした。 個人的には、施行規則の部分が知りたいのです…

特許庁 平成26年法改正説明会

多分あっという間に締切りになりそうなので、追加会場があると思います。 時間は2時間のようです。 平成26年度特許法等改正説明会の開催について(全日程終了) | 経済産業省 特許庁 東京は6/2だそうです。 AP浜松町ってどれくらい使うのか? キャパ2…

改正法が公布

「特許法等の一部を改正する法律(三六)」、「著作権法の一部を改正する法律(三五)」が本日公布されました。 施行日は、 特許法等は公布から1年以内(地域団体商標は3ヶ月以内、ジュネーブ改正協定絡みは条約の効力発生後) 著作権法は1月1日 に施行…

ジュネーブ改正協定条文

ハーグ協定のジュネーブ改正協定なのですが、条文(和訳)については、外務省にありました。 外務省とかノーチェックでしたので、今頃知りました。 条約の提出は外務省なんですね。 意匠国際登録ジュネーヴ改正協定 | 外務省

改正法の施行時期

「産業構造審議会知的財産分科会商標制度小委員会商標審査基準ワーキンググループ」が動き出しています。 改正法に関する審査基準を検討するグループです。配付資料が公開されていますが、その中で「今後の検討事項と進め方について(案)」に今後のスケジュ…

改正著作権法成立

本日午前中の参議院本会議で改正著作権法が成立しました。 なお、本日午後の衆議院本会議の第一議案が改正特許法です。 したがって、本日成立するかと思います。そのうち特許庁から改正法の説明会があるかと思います。 また、改正本も発売されると思います。…

改正法の状況について

現在の改正法の審議状況です。 特許法等については参議院可決。現在衆議院で審議中(終わりそう)。 著作権法については衆議院可決。現在参議院で審議中。 項目 特許法等の一部を改正する法律案 著作権法の一部を改正する法律案 衆議院議案受理年月日 平成26…

発明の日記念 書籍バザール

発明推進協会が、書籍の特売を行うようです。 窓口販売は、平成26年4月18日 (金)及び21日 (月)の二日間。9:00から17:00で発明会館ビル1階にて。 通信販売は、平成26年4月14日 (月)から24日 (木)までです。お勧めは青本!です。¥8,640が¥6,700で販売され…

審尋の運用変更について

特許庁から、拒絶査定不服審判における審尋の運用変更がアップされました。 平成26年4月以降は、これまで行ってきた、原則全件に対する前置審尋の運用を改め、前置審尋については、審判請求から審理を開始するまでに時間を要する技術分野など、前置審尋が有…

特許打合せ

今日は特許打合せ(ヒアリング)で西に行ってきました。 このクライアントは毎月打合せの機会を設けて頂いており、ありがたいことです。 定期的に案件を頂けるのは技術レベルを維持する上で大切です。 少なくとも、自分のように経営者ではない弁理士であれば…

平成26年法改正

平成26年法改正の条文が公開されました。 「特許法等の一部を改正する法律案」が閣議決定されました(METI/経済産業省) ざっと見た感じでは受験生としては期間徒過の救済規定があらゆるところに入ってきており、少し厄介な気がします。 また、当初予定通り特…

拒絶査定不服審判請求時の補正について

実務的に一つ気にある判例が出ているので、自分のメモ代わりにも。 平成26年02月05日、知財高判(平成25(行ケ)10131)です。拒絶査定不服審判を請求し、同時に手続補正を行った場合です。 このとき、「拒絶査定と異なる拒絶理由」を発見した場合に、審判官は…

薬剤分包用ロールペーパ事件

今日は、今年の判例から一つ。 判例にしては短いですし、気分転換に読むのにはちょうど良い事件です。論点的にも面白い判例です。かなり長くなりますが、紹介しておきます。 なお、端折っているので、少し伝わりにくいかも知れません。気になる方は最後に記…